君の名は?衝撃のラストに考えさせられる、Sandy Hook Promiseによる啓蒙フィルム「Evan」
その日彼は図書館の机に落書きをしていた。
「ボクは退屈」と。
別の日にまた同じ机に座った彼は、そこに自分以外の人の字を見つける。
「ハイ!退屈くん。はじめまして。」
誰だ?
でも字からすると女の子かな?
彼はその“相手”に返事を書くことにした。
「ハハハ 休みを待てないよ!」
それから彼は学校中の女の子のことが気になり出した。だって、いつの間にかまた返事を書いていてくれるんだもの。
あの子かな、あのかわいい子かもしれない・・・
彼と“誰か”のやりとりは、お互いそれが誰かわからないまま進んでいった。
[ここからネタバレ含みます]
夏休みを前に図書館は閉まった。
学校は夏で年度が終わりだ。
イヤーブック(一年のまとめアルバムみたいなもの)を受け取り、みんな互いにメッセージを書き込んでいた。彼もまたいろんな人のイヤーブックにメッセージを書いていたわけだが、ある女の子のイヤーブックに書いた文字を見たその子の友だちが彼にこう言った。
「ヘイ!ミスター退屈さん。」
そんな呼び名を使うのは、あの図書館の子しかいない!
君だったのか!
ちょっと恥ずかしくもあり、誰だかわかった喜びもある中、二人は初めて会話をすることになった。
そのままのハッピーエンドを期待した刹那、体育館のドアが開き、男が現れた。手には銃を持っている。気づいた生徒たちが逃げ惑う。
もう一度最初からこの動画を見てほしい。
いずれのシーンにも犯人は映っている。
いじめられ、銃への関心を示し、銃のことを調べ、先生への反抗心を見せている。
退屈君にばかり目をとられていると、それには気づかない。
銃による暴力は、予防が可能です。
あなたがそのサインに気づくことができれば。
2012年に小学校で26人が銃の乱射で殺され、犯人も自殺した事件があった(参考:サンディフック小学校銃乱射事件)。この事件の犯人がこの動画の犯人のような人物であったということではないが、事件前に銃への関心を深めていたことはわかっている。そのサインに誰かが気づいていれば・・・。
この動画を制作したSandy Hook Promiseは、サンディフック小学校銃乱射事件の遺族たちによるNPOです。同じような悲劇を再び繰り返さないよう、そのサインを見逃さないで欲しいとの思いが込められている。
- 2016-12-19 (月) 7:49
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