拾われた財布がすぐにまた放置される理由とは?「Missing Owner」
財布が落ちている。
誰かが拾って中身を確かめる。
拾った人はなぜかまた地面に財布を戻して、そこから去っていく。
なぜ?
盗ろうとしたお金がすっからかんだったから?
いいえ、違います。
二つ折りの財布を広げると、こう書いてあります。
「この財布の所有者が行方不明になっている間は、あなたはこの財布を返すことができません。彼を探すのを手伝ってください。」
さらにこうも書いてあります。
「(行方不明の所有者の情報が書いた)カードを取って、オンラインでシェアしてください。そして財布をまたフロアに戻してください。多くの人がこの財布を見つけることは、行方不明の所有者が見つかるチャンスにつながります。」
だからみんな中を見て、読んで、財布をまた戻していたのです。
財布なら拾ってもらう率が高いだろう、わざわざ拾ってくれた人は中のメッセージをよく読んでくれるだろう。そういう思惑があるのでしょう。
ブラジルのNGO、Mães da Séによる行方不明者を探す施策のひとつでした。Mães da Séといえば、昨日紹介した『HPのePrintを使って行方不明者を探すプロジェクト「Print for Help」』も同じ団体です。いろんなアイデアで行方不明者を捜索しているのですね。
- 2015-05-08 (金) 8:32
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