世界はときどき美しい
size:257×182mm
color:4c/1c
生きることを好きになる。
あなたが教えてくれました。
5つの短編からなる映画詩(シネポエム)
タイトルはフランスの詩人・ジャック・プレヴェール『われらの父よ』の一節より。
第一章:世界はときどき美しい
11年も絵画教室のヌードモデルをしている野枝が、体調を壊したことから衰える肉体や命について考え、何かを作りだしているわけではない自分の仕事を見つめ直す。そんなとき、カフェに飾ってある自分がモデルになった絵を見て、画家に言われた言葉を嬉しく思い返すのだった・・・。
第二章:バーフライ
大阪で酒場から酒場へ毎日のように飲み歩き、蝿男というあだ名をつけられた中年のおやじ。路上の家業で毎晩酒場通い。お風呂も銭湯ですませ、心も財布も痛めてはまた酒場へと繰り出していく。傷を埋めるように酒を飲み、工事現場のそばに座り・・・また朝を迎える・・・
第三章:彼女の好きな孤独
まゆみは彼とのセックスの後、ベッドでとりとめのない話を交わす。だが、どこかかみ合っていない二人。「私は彼が好きなんだろうか?」まゆみは別のことを想像し、自分も邦郎も同じように死ぬんだと思うのだった。早朝、自動販売機で缶コーヒーを買ってのむまゆみは、いつも甘すぎると思っているそのコーヒーを、また買ってしまう・・・
第四章:スナフキン リバティ
避妊に失敗し妊娠中の彼女に「早く帰ってきてね」と見送られた柊一は、路面電車に乗りながら子どもの頃に見た彗星を思い出していた。それは天文台で働く柊一が宇宙に興味を抱くきっかけになった出来事だった。父親になる実感がわかない柊一だったが、別々の場所でも動く地球の速度を彼女と一緒に感じていると思うのだった。
第五章:生きるためのいくつかの理由
旅行代理店に勤める花乃子は、母と兄と共に亡き父親の墓参りのあとで食卓を囲む。母の静江は実家に一人で住み、最近近所の花屋に職をみつけたらしい。帰り際に母の孤独を思いやる花乃子は、あるひ静江に電話し、自分の名前がどういう理由でつけられたのかを尋ねてみるのだった・・・。
第一章には松田美由紀さん、第二章には柄本明さん、第三章には片山瞳さんと瀬川亮さん、第四章には松田龍平さん、第五章には市川実日子さんが出演。
最初にサイトを見せていただいて、空気の透明さをすごく感じた作品。
どれも詩的で、生きることに関して静かに語りかけてくるような印象を、ストーリーを読んでいて思いました。
どことないはかなさ、薄すぎて簡単に割れてしまいそうなガラスのような世界だから存在する美しさを、スチールやチラシを通して受けました。チラシタイトルの、ところどころのアンバランスさも、オオバコ、三色スミレ、蝶に鳥といったマテリアルも、その印象を深めています。
やわらかいチラシに、見出しミン(かな?)のコピーが綺麗に栄えています。
今日はなんだか“詩的”でまとまった感あるなぁ。
じつは、このチラシ監督の御法川さんからいただきました。
ありがとうございました!!!
しかもバージョン違いのチラシと、パンフまで・・・感激です。
こちらがバージョン違いのチラシ。市川実日子さんバージョン。
パンフも美しいです。
→世界はときどき美しい
http://www.sekaihatokidoki.com/
- 2007-02-09 (金) 8:08
- Chira-Cinema
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