2015年に発行されるスウェーデン新紙幣デザインと、没になったデザイン
2015年にスウェーデンの紙幣が変わります。
この度、新紙幣のデザインが公開されましたので、ご紹介。また、コンペで没になったデザインもまとめてどうぞ。
Artistic starting point(芸術の出発点)
採用されるのはこちらのデザイン。表面が人物像、裏面がスウェーデンの街や風景となっています。
■20 kronor(クローネ=お金の単位)
表:Astrid Lindgren(アストリッド・リンドグレーン。児童文学者で『長くつ下のピッピ』が有名。)
裏:Småland(スモーランド地方)
■50 kronor
表:Evert Taube(エヴェルト・トーブ。音楽家、作曲家。)
裏:Bohuslän(ブーヒュースレーン地方)
■100 kronor
表:Greta Garbo(グレタ・ガルボ。女優。)
裏:Stockholm(ストックホルム)
■200 kronor
表:Ingmar Bergman(イングマール・ベルイマン。映画監督、脚本家。)
裏:Gotland(ゴットランド地方)
■500 kronor
表:Birgit Nilsson(ビルギット・ニルソン。ソプラノ歌手。)
裏:Skåne(スコーネ地方)
■1000 kronor
表:Dag Hammarskjöld(ダグ=ヒャルマル=アニェ=カール・ハマーショルド。元国連事務総長。)
裏:Lappland(ラップランド地方)
芸術文化に貢献した人が多いのが特徴ですね。リンドグレーンの肖像の横にはピッピが、グレタ・ガルボの横にはフィルムが描かれていたり。
では、没になったのはどんなデザインだったのでしょう。
Älskade aktörer(親愛なる子)
裏面に自然が多く描かれています。この裏面デザイン、特に500クローネとか1000クローネとか、好きだなぁ。
Aurora Borealis(北極の光)
表面の肖像画が縦向き、また額が縦横どちらにも書いてあります。ちょっとごちゃごちゃしてるかな。
Det avlånga landet (細長い国)
落ち着いたデザインで、まとまっています。
Inspiration 2012 (インスピレーション2012)
ポイントとなるモチーフがはっきりしています。紙幣全体の色も濃い印象。
Kultur i blom (花開く文化)
モチーフより背景の模様が目立ってしまっているような・・・
Natur och kultur i symbios(自然と文化の共生)
縦型デザイン!嫌いじゃないけど、斬新すぎたのかなぁ。老若男女にわかりやすいデザインとは思えないからか。
Nära i bild (イメージを閉じる)
・・・薄い?
新デザインを発表すると、賛否両論があるのは当然ですが、スウェーデンではどうなんでしょうね。日本人のボクとしては、現在の20kronorのデザインがラーゲルレーヴとニルスの不思議な旅なので、それがなくなるのがちょっと寂しい。
これが現在の20kronor。
→New notes and coins | Sveriges Riksbank
http://www.riksbank.se/en/Notes-and-coins/New-notes-and-coins1/
- 2012-04-29 (日) 10:05
- Mawari-Design