囚人によるブックレビューを広告に。Editora Carambaiaによる「The Prison Reviews」
ブラジルでは約30%の人が年間を通して本を買わない。
それもあってか、1人あたりの年間読書冊数は5冊未満となっている。
一方、刑務所の中の囚人の年間読書冊数は9冊だ。
これだ!
ブラジルの出版社Editora Carambaiaは彼らに目をつけた。
彼らに本を読んでもらい、レビューを書いてもらおうと。
しかし囚人とてタダでレビューを書くのは面倒だ。
そこで、レビューをひとつ書くと刑期が4日間短縮されるようにした。
囚人の平均年間読書冊数が9冊なので、全てにレビューを書けば36日=1ヶ月強も刑期が短縮されることになる(実際は上限もあるかもしれないが)。
1冊分でわずか4日でもこれは囚人にとってうれしい。
出版社は囚人が書いたレビューの良い文章を選び、広告に採用。
展覧会まで開いた。
もちろん賛否はあるだろうが、犯した罪の内容を選べばすごく良いアイデアなのではないだろうか。
その理由は
・読書することで、囚人たちの見識が広がる
・囚人にとって成果(刑期短縮)が見えるためやりがいがある
・読書とレビューを書くその一連の作業が、社会復帰の際に役立つ可能性
・囚人の刑期が短縮できれば、囚人にかかる予算も減らすことができる
・変わったレビューの広告で、本も売れるかもしれない
あとは、参加した囚人の出所後の再犯率が改善されていれば文句なしだろう。
- 2018-05-30 (水) 8:02
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