AKQAによる学生向けクリエイティブコンペ「Future Lions 2024」結果発表
今年も広告界の一大イベントCannes Lions(カンヌライオンズ)が開催されています。そしてこの期間中に発表されるのが、AKQAによる学生向けのクリエイティブコンペFuture Lionsのグランプリ他各賞発表だ。
今年のテーマは「Amplify with Spotify」。スポティファイで盛り上げるアイデアです。
▲Break the Sound Barrier(グランプリ)
by Molly Egan and Marlana Bianchi. Syracuse University, New York.
グランプリは聴覚障害のある人も音楽を楽しめる、手話動画付きSpotifyのアイデアだ。
7000の言語と300を超える手話のある世界で、音楽はたとえ言葉がわからなくても誰とでも一緒になれる「共通言語」とも言える。それを、音が聴こえない人にも広げようというのがこのアイデアだ。
▲EarSafe(Winner)
by Ana Gabunia and João Parreira. Miami Ad School, Berlin.
最近みんなヘッドフォンやイヤフォンをつけて音を楽しむようになっている。これらの機器を使い、子どもの頃から大きな音で音を聴いていると、聴覚障害になりやすいという調査結果が出ているそうだ。しかし本人それに気づきにくいし、あまり症状がない状況では病院で診察料を払って検査をしようとする人は少ない。そこで、Spotifyでセルフチェックができるようにするというアイデアがこれ。人気の曲を再生するときに、聴力チェックができるようにすることで、多くの人が試すのではないかというものです。
▲The Good Loop(Winner)
by Loris Ghidini, Giulia Ciapparella, Enrico Monacelli, Andrea Debernardi and Emma Ceramelli. Accademia di Comunicazione, Milan.
脳の個性である神経多様性(ニューロダイバーシティ)を尊重するアイデア。人によってはある曲のお気に入りの一節をずーっと聞きたい、その方が落ち着くという人もいる。そこで、Spotifyで配信されている楽曲の好きな部分をループで聴けるようにするというもの。楽器ごとにレイヤーを分けたり、好きな曲に似た楽曲をAIがリコメンドしてくれる機能もあるとのこと。
▲Beats in Motion(Winner)
by Tate Lampi and Maia Johnston. Leeds Arts University, Leeds.
乗り物酔いを防ぐためのアイデア。この機能をSpotifyでONにすることで、ホワイトノイズの周波数と重なるようになり、乗り物酔いを防ぐことができるという。さらにONにしている状態だと、Spotifyのフォントも読みやすいものに変わり、文字を見ることによる乗り物酔いも防いでくれるという。
いずれのアイデアも社会問題やSpotifyを楽しみたいのに起きる問題へのソリューションを具現化していることがわかる。
→Future Lions 2024
https://www.futurelions.com/
- 2024-06-20 (木) 7:30
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