みんなコップ半分のミルクを持っている。Cadbury Dairy MilkのCM「Bus」
毎日いろんなことがあります。
ですが、みんなの時間は平等に過ぎていきます。
楽しくても、悲しくても。
いつものように男の子はママとバスに乗ります。
見慣れた景色、いつもの場所まで。
ポケットの中のチョコレートは、今食べちゃいけません。
ママが電話を始めても、揺れるつり革もいつものように揺れるだけ。
でも今日はいつもと違うことがありました。
男の子の後ろの座席の女性が泣いていたのです。
お化粧をドロドロにしながら、彼女は彼女の世界で泣いていました。
男の子は思い出しました。
そうだ、ポケットにチョコレートがあったじゃないか。
そっと女性に差し出しますが、貰ってくれません。
そうだよね、泣いているから手が伸びないし、すぐに食べられないかもしれない。
うん、チョコの袋を破ってあげよう。
袋をやぶったチョコをまた、男の子は差し出します。
女性は目の前に差し出されたチョコを見て、ちょっと笑ってしまいます。
ほんのちょっと。
だけどチョコは受け取りませんでした。
男の子はチョコを受け取って欲しかったのでしょうが、それはかないませんでした。
でも男の子は、ちょっとだけ女性の気持ちを救いました。
気づいていないかもしれないけどね。
人はみんなコップ半分のミルクを持っているのです。
半分しかないと思うか、まだ半分もあると思うかは、その人の考え方次第。
どうせならまだまだあると思いたいですね。
たった1分の映像、良い映画を観たような気分になれるCMでした。
- 2021-06-02 (水) 7:30
- TV・CM