両腕を失った男性の元に近づく、1978年のサッカーワールドカップ優勝メンバー。36年ぶりに実現した「魂の抱擁」
Victor Dell'Aquilaはサッカーの好きな中年の男性。彼は1978年にアルゼンチンのスポーツ雑誌「El Grafico」の表紙を飾ったことがある。その年開催された、サッカーのワールドカップ アルゼンチン大会で、開催国であるアルゼンチンがオランダを破り優勝した時の写真だ。
しかし、Victorはプロのサッカー選手ではない。12歳の時に不運にも両腕を失い、1978年のその日も一人のファンとしてスタジアムにいただけだった。
イタリア人の審判が試合終了のホイッスルを吹いた瞬間、3-1のスコアでアルゼンチンがオランダに延長の末勝利し、同時にワールドカップ初優勝(当時)を決めた。
アルゼンチンDFのアルベルト・タランティーニはゴールキーパーのウバルド・フィジョールの元へ駆け寄り、膝を地面につけて抱き合った。その時、もう一人の人間が彼らと抱き合っていた。それがVictorだった。
興奮してフィールドになだれこんだファンの一人が彼だった。
Ricardo Alfieri(リカルド・アルフィエリ)によって撮影されたこの写真は、腕を失った青年も二人のプレイヤーと心では抱き合っているように見えることから「魂の抱擁」と名付けられ、「El Grafico」の表紙に選ばれた。
それから時間は36年経った。
サッカーを楽しむVictorの元へ、コカ・コーラのトラックがやってきた。中からあの時の二人 アルベルト・タランティーニとウバルド・フィジョールが現れ、近づいて来るではないか。二人はVictorに近づき抱きあうと、彼の背後を指さした。そこにあったのは、燦然と輝くワールドカップの優勝トロフィーだった・・・
これはワールドカップスポンサーのコカ・コーラによる「コカ・コーラ FIFA ワールドカップ トロフィーツアー」の一環として行われたものです。フィールドにファンがなだれこむことは良くないことではあるのですが、今となってはこんないい思い出になるんですねぇ。
ちなみに、「コカ・コーラ FIFA ワールドカップ トロフィーツアー」は日本にもやってきます。2014年4月10日~13日の期間に、東京から東北、陸前高田を巡ります。
→FIFA ワールドカップ トロフィーを観ることができる貴重なチャンス
「コカ・コーラ FIFA ワールドカップ トロフィーツアー
http://www.cocacola.co.jp/press-center/press-release/news-20140303_2
- 2014-03-22 (土) 13:20
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