ドミノとシンクロして走る低燃費ハイブリッドカー「TOYOTA AQUA CM ドミノ篇」
トヨタからJC08モードで35.4km/Lという驚異的な低燃費ハイブリッドのコンパクトカー「AQUA」が発売されました。そのCMがこちらです。
カラフルなイメージカラーの車を走らせ、画面は水平2分割。上部には車と同じカラーのドミノが倒れて行く様子。そしてPOPな音楽と軽めのナレーション。おそらく20〜30代前半の独身or小さな子ども一人の家族がターゲットなのでしょう。
まず、水平2分割は縦に2分割より情報を捉えにくいです。それもわかってのことでしょう。ドミノをメインに観る人はあまりいないはずなので、むしろドミノは車に目線がある時に邪魔しないような映像になっています(動きが車とシンクロしているのも邪魔にならないポイントですね)。30代後半からのターゲット設定だと、この水平2分割は嫌われるんじゃないでしょうか。単純に見づらい、と。
最後のトヨタロゴと車名ロゴも画面分割を使った変わったレイアウトです。車と合わせて3点のトライアングルとなるわけですが、トヨタマークの存在感が微妙なのです。試しに指でトヨタマークだけを隠してみると、3点トライアングルだと思っていたものが、実は「AQUAは全てのトヨタのお店で。」という小さい文字のバランスを考えてのことだとわかります。4点だったんですね。
今度はCMから離れて、AQUAのマーケティングについて少し。
AQUAが驚異的な低燃費車であるということは、数ヶ月前からわかっていました。そして今年中に発売すると、トヨタは宣言してきました。燃費も考慮して車選びをしている人は待つしかなくなるわけです。そして発売された車が169万円からの値段設定。
コンパクトカーには100万台前半まで、150〜200万、200〜250万…と層があり、AQUAは150〜200万の層になります。ここにはHonda Fitのハイブリッドが存在しています(159万〜)。Fitハイブリッドは30km/L。燃費がよりよいAQUAの方が10万高くても売れるという公算なのでしょう。また100万台前半の位置にはMAZDA DEMIOが存在してます(140万〜)。こちらは25km/Lなので、約30万円の差があってもスペシャリティーで勝てるということでしょう。
技術革新もありがたいですが、こうやって戦略が見えてくると、なんだかコワイ世界ですよね。まぁどこもそんなもんですが。
そうそう、AQUAはスペシャルサイト「AQUA SOCIAL FES!! 2012 | TOYOTA」ってのもオープンしていますので、そっちも要チェックです!
「AQUA SOCIAL FES」のCMはこちら。
これだけ話題性ある車なのに、動画再生回数がものすごく少ないのが現実を表している気がしてなりません。
→AQUA SOCIAL FES!! 2012 | TOYOTA
http://aquafes.jp/
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