3044席の椅子に向かって卒業記念スピーチをする元全米ライフル協会会長「Former NRA president delivers graduation speech to 3,044 victims of gun violence」
アメリカは卒業シーズン。
今年も多くの学生が学舎をあとにします。
そしてこの卒業式では、今まさに卒業記念のスピーチが行われています。しかし、誰も生徒席に座っていません。
ありがたいスピーチをしているのは、元全米ライフル協会(RNA)会長で、現理事でもあるデヴィッド・キーン氏。
そして彼のスピーチを聞いているのは、撮影クルーだけです。
本来いるはずの学生たちはいません。
座席数は3044。
アメリカ国内でこのシーズンに卒業する“はずだった”学生の数です。
彼らはもうこの席には座れません。
亡くなってしまったから。
銃によって。
3044。
一年間の銃による全死者数ではありません。
あくまで学生だけの、犠牲者数です。
銃による犠牲者が座るはずだった席を見て、元全米ライフル協会会長は「卒業を祝うためにここにいることが名誉だ」なんて言うのです。
元全米ライフル協会会長が銃による犠牲者の席を前に祝いのスピーチをすることはあり得ません。
ではこれはどういう映像なのか。
実は、ジェームズマディソンアカデミーの卒業式のリハーサルとして撮影されたもののようです。
つまり、元全米ライフル協会会長を騙して撮影している、と。
ものすごい映像に仕上がっているし、恨みを込めた皮肉に満ちた企画ではあると思うのですが、さすがに騙すのはどうなんだろうなぁと考えさせられるところではありますね。
→The Lost Class
https://www.thelostclass.com/
- 2021-06-25 (金) 7:30
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