便利堂コロタイプ工房展
Event Info:2006/08/04~27 @shin-bi(KYOTO)
昨日たまたまCOCON烏丸に寄ったら、3Fのshin-biで便利堂コロタイプ工房展なる展示をやってるじゃぁないですか!もうね、shin-biの中を素通りして、誰もいない展示室へGOでしたよ。
コロタイプとは、フランス生まれの印刷技術のこと。雑誌などの印刷はオフセット印刷と呼ばれるもので、目を凝らせば小さなインクの点(網点)の集合であることがわかると思います。一方コロタイプとは木版に近く、よって点の大小や数によって濃淡を出すのではなく、刷版へのインクの乗りがそのまま濃淡に影響してきます。
印刷には、まず原寸撮影を用い、その後ネガをゼラチンと感光剤を混ぜたものが塗布されたガラスに焼き、製版します。オフセット印刷はたいてい(現在では8色印刷というのまでありますが)シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つのインクでカラーを表現します。コロタイプでは、原本の再現に必要な分だけ版を作るため10の版になってしまうこともあるそうで、しかも原本を色分解した通りの色インクが必要なため、インクの色は全て技師によって生み出されます。行程の多さ、手間から、完成まで数ヶ月かかる場合もあるとのこと。しかも10枚くらい刷ったら、ガラスの版を丁寧に洗わなければいけないので、刷りだしても1日500枚がやっとだそうだ。
再現性の良さから主に文化財の複製などに力を発揮しているようですが、現在では便利堂だけでしかやっていないんだって。現物のガラス版も展示してあって(しかも触っていい!)オッサンとしては大満足なのでしたw
→shin-bi
http://dp52062035.lolipop.jp/
→株式会社 便利堂
http://www.benrido.co.jp/
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